old-guy-tweetsのブログ

日々の出来事日記でボケ防止!

父母を偲ぶ Part Ⅹ

点滴に薬を混ぜていただいたせいなのか、少しは落ち着いたようですが、普段の表情では無く、すこし痛みを我慢しているような、表情で目を閉じています。

母の手を握ると、握り返してくれますが、でも目は閉じたままです。

しばらくの間、母の手を握ったまま、母の顔を見ていました。
今までの思い出が、走馬灯のように思い出され、また涙が止まりません。

今は母と二人っきりなので、泣いてても良いいですよね。
「お母ちゃん、僕を生んでくれて、本当にありがとね。お母ちゃんの子供でほんまに幸せやったよ。」
また、母に感謝の言葉を伝えました。

そうすると、母の目からも涙が流れてきて、私の手を握り返してくれました。
私も手を握り返して、そのまま母の横で、涙を流しながら母の顔を見ていました。

あまり泣きすぎると、目が腫れてしまうので、弟が来る前までに普通に戻らないと。

しばらくすると、母が急に足をバタつかせたり、身体を揺さぶったと、悪夢を見ている時になるような動きをしだしたので、看護師さんに来てもらうと、「今、お母さん、色んなものと格闘してるのかな。お母さんみたいになる人も多いんですよ。そっと見守ってあげてください。」との事。
それを聞いて、母にお迎えの人が来ているのだけれど、それを阻止しようとしているように感じ、弟が来ることを悟って、まだ早いと、格闘してくれているような気がしました。

夜9時頃、弟が病院に到着しました。
あの電話の後、即こっちに向かって来たのだと思います。

今は母も動くことなく、普通に眠っているような状態です。
手を握っても、もう握り返してはくれません。
弟も、母の手を握りながら、母の顔を見ています。

弟は強い男です。泣きません。
でも、弟なりの母への感謝を伝えたいだろうなと思ったので、少し外の空気吸ってくると伝えて、部屋をでました。

しばらくして部にに戻り、2人でただただ、母との共有時間を過ごしました。

母の寝息もどんどん浅くなってきており、間隔も一定では無くなって来ました。

そして23時頃、寝息も何も聞こえなくなってしまったので、看護師さんに連絡。
先生に来ていただき、母が亡くなった事を告げられました。

今日はこのまま、部屋の冷房をMAXにして、母をこの部屋に残して帰ります。

部屋の荷物を車に乗せ、我々は実家に帰ります。

2人とも、頭では理解できているのですが、まだ実感がありません。

車で持ち帰った荷物を家に運び、葬儀屋さんに母が亡くなった事を伝え、明日病院へ迎えにきてもらう手配をし、順番にお風呂に入り、明日の準備です。

弟がお風呂に入っている間、母の荷物を整理していると、手帳がありました。
そこには、日記のような事が書かれており、やはり一人の生活が寂しい事。
何歳になっても私たちの事が心配な事。
ガンになってから私たちに迷惑を掛けてしまった事。
私たちへの感謝の言葉が綴られていました。

また、涙が溢れてしまいます。

そして最後に、「どんな時も感謝の気持ちを忘れないでね。」と書かれていました。
私たちが小さい頃から、この感謝の言葉を大切にするように言われていました。
母らしい言葉です。
今更ながら、これからは、この母の言葉、感謝の気持ちを大切にする事を誓いました。

 

(つづく)